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2013年07月07日
BECKMAN流お手入れ‐オイルレザー詳細

こんにちは。



手入れについて非常に多くのご相談をいただきますので、写真をいくつかに分けてご紹介しようと思います。
結構長文です。
途中飽きるかもしれません。


※大まかに紹介しているのはコチラ




BECKMAN流お手入れ‐オイルレザー詳細


まずは、BECKMAN流オイルレザーのお手入れでは以上の商品を使用します。




BECKMAN流お手入れ‐オイルレザー詳細

BECKMAN流お手入れ‐オイルレザー詳細

元の状態がこちら。





BECKMAN流お手入れ‐オイルレザー詳細

①ウェスを指に巻きつけ、ステインリムーバーを少量ずつ使用します。
・しっかりとウェスを指に巻きつけて下さい。
・ステインリムーバーの成分が無くなったら、ウェスの面を変えて綺麗な面で指に巻きつけて下さい。





BECKMAN流お手入れ‐オイルレザー詳細

②濡れているのが確認できます。ウェスが汚れたら綺麗な面を指に巻きつけて下さい。
・1周目はやさしく。汚れが残っている場合は部分的に2周目に。
・オイルでベトベトの場合は何周か繰り返さないといけません。
・シワの中の頑固な汚れは、下から指で持ち上げてシワの方向に少し強めの力で。
※力が強すぎると吟面(ツルツルの表面)を痛めてしまいます。
・トゥを中心によくある黒い汚れは落ちる汚れ、落ちない汚れがございます。落ちない汚れは、どこかにぶつけた時に摩擦によって革が火傷をしたと思ってください。





BECKMAN流お手入れ‐オイルレザー詳細

③できればシューレースで隠れている羽根の内側も綺麗にしましょう。
・大きなホコリはブラッシングで取り除いてください。
・875等オイル量の多い革には、金具周りに緑のサビが付着していることがよくあります。金具周りはなかなか取れませんが、革に引っ付いた頑固なサビはウェスを巻いている状態で爪でカリカリするとわりと簡単に取れます。





BECKMAN流お手入れ‐オイルレザー詳細

BECKMAN流お手入れ‐オイルレザー詳細

④わかりにくいのですが、ツヤ感が無くなりしっとりしたのが確認できると思います。
両足でこんなにもウェスが汚れるんです。





BECKMAN流お手入れ‐オイルレザー詳細

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⑤オイル(BECKMANではマスタングペースト使用)を入れていきます。
・一発で決める必要はありません。適量を指に取り、体温で溶かしてから塗っていきます。足りない時は少量ずつ指に取って繰り返します。

※今回デリケートクリームは省いております。オイルを吸収しすぎるのが嫌な場合、サラッとした仕上がりがご希望の場合はデリケートクリームをオイルの前に入れてください。





BECKMAN流お手入れ‐オイルレザー詳細

⑥向かって右がオイルを入れた状態。…わかりにくいかな。
・ステインリムーバーを使用すると、スッピン状態になることによりオイルをグングン吸収します。マスタングペーストのようなペースト状のオイルや液状のオイルは2~3時間放置します。ミンクオイルだと浸透性がよくないので1晩放置しても良いかと。

※自分は、オイルは何でも良いと思っています。大事なのは放置時間。マスタングペーストで1晩置くと柔らかくなりすぎますし、ミンクオイルで2時間置くだけだと浸透しきらないです。オイルや革の硬さによって放置時間を変えることが大事です。





BECKMAN流お手入れ‐オイルレザー詳細

⑦放置している間に中底(インソール)のケアもやってしまいましょう。
デリケートクリームをスポンジに取り豪快にいきます。
・ステインリムーバーでやさしく汚れを取ってあげても良いのです。強く擦りすぎると吟面が削れ、色素がでてきます=靴下が長期間にわたり茶色くなります。と言っても、汗が中底にまで染み渡ると同じ様に茶色くなりますが。

※中底は遅かれ早かれヒビが入ってきます。デリケートクリームで柔軟性を与えてあげると、ヒビ割れを多少なりとも遅らせることが出来るのですが、ヒビを防ぐためではないのでお間違いないように。




BECKMAN流お手入れ‐オイルレザー詳細

BECKMAN流お手入れ‐オイルレザー詳細

⑧豚毛か化繊のブラシ(BECKMANでは平野ブラシ使用)で強く早くブラッシングしてください。表面のオイルを弾くイメージです。
・馬毛は柔らかい毛なので、オイルレザーの仕上げには適していません。
・シワの部分もシワの方向にブラッシングです。





BECKMAN流お手入れ‐オイルレザー詳細

⑨汚れが酷かった場合はさらに乾拭きです。
・①同様、ウェスを指に巻きつけて乾拭きすると、オイルのべとつきにウェスが持っていかれないので変なストレスがたまらないですよ。




ということで、流れはこのような感じです。
でも、人によってやり方が違うので「これが正解!!」はありません。
ツヤが欲しければ途中で乳化性クリームを挟む方もいれば、実用性を考え防水スプレーで最後フィニッシュされる方もいらっしゃいます。

自分は、
・オイルのベトベトしたのがあまり好みではありません。→マスタングペースト
・お気に入りの靴が何足もひび割れてきたのでしっかり汚れを落とせて革にも優しい汚れ落としを。→ステインリムーバー
・ミーハーなので形から入る人間です。→平野ブラシ
・修理屋という観点から、永く履ける手入れをということで→デリケートクリーム
・面倒臭い一面も。→ホコリ落とし用の馬毛ブラシは使いません。



を推奨しているだけです。
雑誌で掲載されているやり方や靴屋さん・メーカーさんのやり方色々ありますが、ご自身がどういうブーツに育てていきたいかで手入れ方法も変わります。



わからないことがございましたらいつでもご相談下さい。
それにしても文章長すぎました。
そして、画像も縦と横が混在していてわかりにくい。

すみませんでした!!



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Posted by BECKMAN at 00:14 │お手入れ